メガネキョウダイ、見る

もちろん、おじさまに負けじとおば樣方も沢山見に来てました。
「私はあの白いのが好きだわっ」
「そうかしら？私はあっちね？」

コントラーダでは自分のチームのチームカラーとチーム名にちなんだオリジナルデザインの旗を持ってます。
そのスカーフを首のところにこうして巻き付けて歩くのがシエナ流。
人それぞれ、色んなスタイルがあるようですが、これが一番一般的。
赤ちゃんの頃にコントラーダの洗礼を受け、その際に最初のスカーフを持つので、スカーフの結び目におしゃぶりを垂らしている人も多いのですよ？
要するに生まれてから死ぬまでという意味なのです。

こちらはお父さんと。
二人とも腰に巻いてますね？
親子連れで見に来るのもパリオならでわ。コントラーダは子供に受け継がれるものなので、二人で楽しみたいと願う親御さんも多いのでしょう。

そして馬をじっくり見たところで、いつの間にやら時刻は９時に。

朝は人もまばらだったのに、今度はこんなに大勢の人が・・・。
それもそのはず、これから朝見た馬達の試走が始まるのです。
全ての馬が、１０頭ずつ３回に分けて本番さながらに走ります。
より速い馬を求めて真剣に見入る人々。
なにせ１年間の幸せがかかっていますからね、そりゃもう血眼ですよ。

そんな頃には日も高〜〜く登り始め、気温は一気に上昇なのです。
ぎらりと光る太陽が恨めしい。

こちら、モントーネチームのラガッツェ達。
皆で仲良く観戦です。
イタリア人だって集団で歩くのですよ。ふふふ。

９時３０分。
馬場のお掃除が始まりました。
大事な馬達がけがをしないよう細心の注意を払います。
ちなみにこれが始まると、間もなく試走が開始されるという合図になります。
覚えておくと便利かも。しかもこれ２０分以上かかりますからご注意を（笑）。

気付けばこんな人だかりに。
すごい、試走にこんなに人が来るなんて！！

こんな小さな僕ちゃんだってちゃあんと観戦です。
シエナ人の魂は既にこんな頃からしっかと芽生えているのです。

ドオオオオン！
という巨大爆竹のような暴発音で試走開始が知らされます。
その瞬間、
「オオオオオオッ！」
というサッカースタジアムさながらな歓声に包まれ現れた馬達。

パリオは裸馬に乗るレース。
だから鞍も鐙もありません。

「ええっとこの馬は・・・・」
とみなさんこんなカードに騎手の名前や馬の番号を記載してました。
パリオ専用の投票用紙ですね。

本番と同じ、最後の馬がラインを超えたらスタートというかなり解りにくい方法でのレース開始です。
ドドドドドッ！とすごい勢いで馬達が走り込んできます。
本来ならば、それぞれのコントラーダ毎のチームカラーに身を包む騎手なのですが、
今回は所属前なので白黒のシエナカラーで統一です。
馬のお尻には番号が振ってあり一目でどの馬かがわかります。

見守る人々。

パリオのレースは、最後の馬がスタート用に張られているのヒモの中に入った瞬間に始まり。
カンポ広場を３周、最初の馬がスタートラインに入った時点でゴール。
ゴールの瞬間、またしてもドドン！と巨大爆竹が鳴らされます。
ちなみにこの音、半端じゃないですのでスタート地点近くに場所を取った方は心臓に気をつけて！
ええ、飛び上がる事間違い無しですからね。

裸馬に乗るので、もちろん振り落とされる騎手さんも居ます。
本番は半分ぐらいが落ちる事も。
パリオの場合、相手の妨害はなんてもあり、殴っても良いのだそう。
そして馬さえゴールを切れば騎手が落っこちてても問題無しです。
普通の競馬とはかなりルールが違いますので気をつけて！（笑）

全部で３回、終る頃には１１時を過ぎてました。
ふう。
おかげさまでメガネは微妙に熱射病？？状態に。
暑すぎます！イタリア！！
６年前とは大違いです。
そうしてフラフラになりながら、お家に帰りばたりと倒れたメガネなのでありました。

今日はこの後、馬の抽選会。
そしてコントラーダでの試走があったのですが・・とても書けそうにありません。ごめんなさい！
しかも、メガネが真っ青になるような出来事まであったのですけども・・・。
これは明日？？・・・か、書ければ明日ご報告しますね。
それでは、今日はここまで。