« さあ、帰りましょ? 6 | メイン | イル トレーノ ナトゥーラ »

2006年05月23日

セーレ・ディ・ラポラーノ

先日友から「ラポラーノでフェスタがあるんだけど、一緒に行く?」
と聞かれたメガネ。
まあ、いつもの如く二つ返事で「Volentieri(ヴォレンテエリ)!!」だったわけですが・・・。
約束の日になって、ミケーレさんのご都合で
「出発がドーポ・プランツォになるんだけど・・・」
(直訳すると『お昼ご飯の後』なのだけれども、それはつまるところイタリア時間では4時前後を示しているのですね)
ということに。
「てこととはですねえそれをまた「ミケーレ時間」に換算すると・・もしかしたら5時・・・いやいや待てよ、もしかしたら6時頃になるという事ですよね?」
と瞬時に脳内でガチャガチャと計算したメガネ。
しばしの逡巡の後、せっかくのフェスタにあまり遅く行くのももったいないな、と思い
「それじゃあ、頑張って二人だけでバスに乗って先に行って待ってます!」
てことになったのです。

さてさて、そんな訳で久しぶりに二人だけバスに乗ってのブラリ旅の始まり始まり〜。
0522.001.jpg
まずはその前にお昼ご飯を食べなくちゃ。
フェスタ行きのバスの時刻は2時を過ぎた頃だったので、二階のお兄ちゃんのせいで寝不足になった体をビシッと起こすためにも、もりもり食べたメガネなのでした。
ちなみに、メニューは鳥のトマト(ズッキーニ、タマネギ、ニンジン)ソース煮込みとトルテッローネ、ジャガイモに、インゲンの炒め物、生トマトでした。
ええもう、最近は昼からこんなです。食べ過ぎてるとは思うのですが、なんか野菜とかが美味しく感じて、ついつい食べてしまうのですね?たんまりと。ふふふふふ。
この後、濃いいカフェをぐびりと飲だらでさあ出発!

0521.002.jpg
まずは、アパルタメントから歩いてちょっとのバス停からオレンジトラムに乗って、スタツィオーネ(駅)まで。
今日は空いてていいなあ。
窓の外を覗くと、ふわふわ綿毛が一杯飛んでました。どうやら今日は綿毛日和らしいです。

0521.003.jpg
駅についたら、バスの切符売り場はお休みでした。
切符売り場だって日曜日はお休みしちゃうんですよね、イタリアの場合。
でも慌てなくても大丈夫。駅構内にあるタバッキで、こんないかついお兄ちゃんから切符を買う事が出来ますから。

0521.004.jpg
はい、切符買えました!
二人で約6ユーロ。
バスの切符は行き先を言えば、お兄ちゃんが「はいっ」と渡してくれます。
切符には行き先などは何も書いてありません。値段のみ。それがイタリアなのです。

0521.005.jpg
バスの時刻表はこんな感じ。
一日数本の運行です。
もちろん、バスには終点のみが電光表示されてますので、自分の乗るバスは終点の名前で探しましょう。
メガネの場合は「シナルンガ行き」の青いバスがやって来たら乗り込まなくちゃ!
一応時刻表はあるけれど、イタリアのバスは時刻通りにはあまり動いていないので、もうすぐ時間かなと思ったら停車場所でじいいっと待つしかありません。
「あ!来た来た!シナルンガ!」
と、乗りたいバスがやって来たら手を挙げてアピール!
意思表示をしないと止まってくれませんのでご注意を。
今回は書いてある時刻よりも5分も早いし。遅いのも困るけど、早すぎるのも困りますよ?

それから、行きたい場所が終点ではない場合、
バスの運転手さんに
「セーレ・ディ・ラポラーノ、行きますよね?」
と必ず確認です。
運転手さんが「行くよ?」と言ったらやっと乗り込めます。
もちろん、終点の場合だろうと電光掲示板が出ていようとも行き先は聞いたほうが懸命だと思うメガネなのです。

イタリアのバスには停車駅の表示はおろか、停留所に名前すら付いて無かったりします。
全ては運転手さんにかかっているのです。
だから初めて行く場所の時は、とってもドキドキしてしまうメガネ。
運転手さんの近くに座って確認しながら乗っていくのが一番確実なのですよ。

さて、メガネは無事に着けるのでしょうか?

0521.006.jpg
ラポラーノは石の採掘でも有名な場所。
ラポラーノ・テルメに近づくとこんな石材工場を見る事が出来ますよ?
石彫をしている友も、6年前はここに住んでいたんですよね。懐かしいなあ。

0521.007.jpg
今回メガネが目指すのは、友の住んでいた(石材よりも)温泉で有名な街「ラポラーノ・テルメ」ではなく、その先にある小さな街「セーレ・ディ・ラポラーノ」なのです。
どこがそうかな、とキョロキョロしてたら相棒に
「あ!アレじゃない??」
と言われて初めて気付いたメガネです。
そうだね、他にはトスカーナの平原しかないからきっとあの街だね。

0521.008.jpg
街が近づくにつれ、何処で降りたら良いのかと緊張が走るメガネ。
じりじりと運転手さんに近寄り、聞き耳を立てていると。
突然、大きな駐車場にてバスがプシューッと停車。
「はい!ここがセーレだよ!」
と親切に教えてくれる運転手さんなのでした。
善い人で良かった!
街からバス停まではちょっとだけ離れていたので
「前の女性について行けば着けるよ!」
とも教えてくれました。

バスを降りるとすぐ、日本人らしき女性と遭遇したメガネ。
「こんな場所で日本人の人と会うなんて!」と感激していると、
メガネが立ち往生っしているのだと思われたのか、
「あの、多分ここの上の坂をずうっと上って行けば街に着くと思いますよ?」
なんて、とても親切に教えて下さいました。
遠い異国の地でこんな風に優しくして頂けるとなんだかとっても嬉しいものですよね。
通りすがりの御方、どうもありがとうございました。

さてさて、そうしてとうとう街にたどり着いたメガネ。
0521.030.jpg
0521.009.jpg
メガネの印象では「セーレ・ディ・ラポラーノ」は、一つの小さな城塞都市のようなところ。
堅牢に守られた城門をくぐると、そこは盛大なフェスタが・・・・
フェスタが・・・
・・・・?
あれ?フェスタは?あれれ?やってないの???

0521.010.1.jpg
街並はとっても可愛らしくて素敵なところ。
メガネは一目見てすっごく気に入ってしまったのですが・・・
街には観光客がポツポツと居るだけ。
確かにフェスタっぽい飾り付けはしてあるものの、なにやら閑散とした雰囲気。
「もしかして、フェスタもう終わっちゃったの??」

0521.029.jpg
とりあえず、何か無いかと歩いていると、
目に入るのは素敵な街並ばかり。

0521.033.jpg
お花の育て方も可愛らしいのです。
なんだか次々に素敵なお家が見つかって目移りしてしまいました(笑)。

0521.010.jpg
一通り街の中を歩いたものの、やはりもぬけの殻状態。
不安になって友に携帯メールで詳細を聞いたところ・・・
「フェスタは4時から始まるんだって」
とのこと。
そ、そうか!「ドポ・ディ・プランツォ」なのですね?
さすがイタリア。フェスタが夕方4時からとは。今はみんなお昼ご飯でも食べてるんでしょう(ちなみにメガネが着いたのは3時ちょっと過ぎでした(笑))。
てことで、メガネもカフェと甘いものでも食べて4時まで休憩する事に。

0521.011.jpg
バールでは地元のおじいちゃん達がカードゲームに熱中してました。
その場で掴み掛からんばかりに白熱してて、見てて微笑ましかったです。

0521.013.jpg
4時を過ぎると、街の中から徐々にこんな人たちが現れ始めました。
これは、道化師かな?
そうそう!書き忘れてましたが、このセーレ・ディ・ラポラーノの街で行われるフェスタは「Serremaggio」という名のお祭りで、日本語で言うと「中世祭り」なのだそうです。
街全体を中世の時代に戻しちゃって楽しみましょう、というフェスタ。
毎年5月のこの時期に1週間程続けられるのだそうです。
その最終日が今日だったのですね。

0521.012.jpg
子供達もがこんな可愛らしい服装で歩いているのですよ?
街並自体が中世の面影を大きく残しているので、住んでいる人たちが一度服装を替えてしまえば一気にタイムトリップが楽しめちゃうのです。

0521.014.jpg
そして目敏く見つける、美味しそうなもの・・・。
なんだろうこれは?

0521.015.jpg
これは、中世の時代にあった風味のお菓子らしいです。
ん〜〜、どれもこれも美味しそうに見えますよ?ふふふふふっ。

0521.016.jpg
この黒いソースが気になりますね?
どれが良いかなあ?
どれが好きですか?
決められない!

0521.048.jpg
で、結局全種類買ってみたメガネなのでした(笑)
あとで友とミケーレさんに半分お裾分けしようね?なんて言ってたくせに、すっかり忘れてしまったりして。
ごめんね、友とミケーレさん。沢山買ったのに・・・。

0521.017.jpg
街を散策していると、なにやら賑やかな太鼓の音が・・。
あっ、来た来た!中世の楽団です!

0521.018.jpg
女の子達も、楽しそうに見てますよ?
太鼓の音が大きいから耳が痛いのですね。
可愛らしいですね?

0521.019.jpg
糸巻きを実演するおばあちゃん。
とっても嬉しそう。

0521.020.jpg
なんだか、厳めしい兵隊さんの姿が。
太鼓の行列とともに行進です。

0521.021.jpg
こんなちっちゃい子もちゃんと活躍しているのですね?

0521.022.jpg
おじさん、カッコいいです。ふふふ。

0521.025.jpg
女の子達も参加しているのですね。
シエナのパリオは男の子ばかりなので、新鮮でした。
でもみんな自慢げに太鼓をたたいていて、可愛かった。

0521.026.jpg
そして、太鼓のリズムと一緒に現れる旗ふり達。
やはり、イタリアのお祭りと言ったらこれですよね?
何度見ても素敵です。

0521.049.jpg
厳かに歩いて来たのは、
手の込んだ中世衣装の行進です。
凄く細かい手仕事なのですねえ・・。

0521.050.jpg
こういう服装でも違和感が無いのが善いですね。
日本で言う所の、戦国祭りみたいなものなのでしょうか?
え?違いますか?ふふふ。

0521.051.jpg
素敵ですねえ・・・。
全部手で縫っているんだそうですよ?

0521.039.jpg
これは、アッチューゲのパニーノ。
美味しそうでした・・・。
でもシクラメンテ(絶対に)しょっからいのですけどもね?

0521.046.jpg
「ほらほら!美味しそうだろう?」
とおじいちゃん。
わざわざサルシッチャ(生のソーセージ)をぶら下げてみせてくれました。
わかった!わかったから、空腹の我々をいじめないで!!!

・・・とまだまだフェスタは続くのですが・・・・
ああ!時間がない!もう書けません、ごめんなさい!!
本当はもっとご紹介したい写真があるのですが、
時間が無くて今夜はもう載せる事が出来ません。
しかも、明日から色々忙しくなるので続きがかかるかどうか謎なのです。

もし時間が出来るような事があれば写真を加えてまた改めてお知らせしたいと思います。

0521.027.jpg
とにもかくにも、
セーレ・ディ・ラポラーノは、そんな素敵な街なのでした。
シエナからもバスで50分ぐらいの距離なので、是非足を伸ばしてみて下さいね?
時刻表もしばらくは変わらないと思うので、ご参考にしてみて下さいませ。

そんなこんなで、気付けば時刻は6時を軽く回り、7時近く。
「ミケーレ時間」の読みをまた大きく間違えてしまったメガネ。
6時頃って言ったのに(本当は4時出発の5時ですが)・・・。
何時に現れるかわからないミケーレさんを待って、迂闊な事に美味しそうな食べ物を我慢してしまったじゃないですか。
お腹はぐーぐー言ってるし。
ミケーレさんは現れないしで、地獄のような時間を過ごしたのでした(笑)。
結局ミケーレ号が颯爽と現れたのは夜の7時半過ぎ!!もう!そんなんだったら、おじいさんのサルシッチャパニーニ食べれば良かった!!凄く食べたかったのに!!もう!!
ある意味読みはあっていたのですが、肝心なところで外してしまいました!うう!

いつもの如く素敵な笑顔で現れたミケーレさんでしたが・・・
さすがのメガネキョウダイも空腹のためにちょっぴり不機嫌モードに(笑)。
それから、冗談を言いつつフェスタを見るミケーレさんに翻弄され、結局メガネが夕食にありつけたのは夜の8時半を回った頃(食べ始められたのは9時)なのでした・・・。
もう!遅すぎるよっ!ホントにっ!

メガネの読みが甘かった。まだまだ経験値が全然足りないなと思うばかりのメガネキョウダイなのでした。
トホホ。

本当に行って良かったなと思えるお祭りでした。
もし5月にトスカーナを訪れる機会がありましたら、是非覗いてみる事をお勧めします。
セーレディ・ラポラーノのセーレディマッジョ。
覚えておいて損は無いですよ?

トラックバックURL

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.meganekyoudai.com/lolipo_cgi/mt/mt-tb.cgi/130

コメント

サルシッチャ,本当においしそうですね。おじいさんもかわゆいです。フェスタはやっているみんなが楽しそうでいいですよね。
ところで、明日から何が起こるのか・・・楽しみといってよいのだろうか?がんばってください。

usaさん、こんばんは。
サルシッチャ、本当に美味しそうでしたよ?しかも、焼いている時の香りがもう!何とも言えないのですよね?
それが町中に漂っていて、歩いているだけでお腹がグーって鳴ってしまいました。
食べたかった・・・(笑)。

さて、今日はあまりに盛りだくさんすぎてもう文章を書く気力がありません。
楽しみにして下さっているのに大変申し訳ないメガネなのです。
明日、少しは書けるかと思うのですが、今週は週末まで忙しい予定なので、ん〜どうなる事やら・・・詳しくは「つぶやき」の方にてご報告いたしますね?
書き込みありがとうございました!
Ciao!Ciao!!

I’m sure it’s not true! If it was, nothing lake that would have been posted! It sounds so weird! I doubt that anyone would ever believe it!

コメントする