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2006年04月28日

とんでもない一日!!パート2

こうして、おへその穴になんとかマダニ君を封じ込めたメガネ。
とりあえず、それでなんとか気を落ち着けることができたのでした。ふう。

それから、お腹を気にしつつ、ちょっとしたお買い物に出掛けたりしたメガネキョウダイ。
なにせ忙しいミケーレさん達に病院に連れて行ってもらう約束ができたのは、夜の8時頃(シエナの大きな病院の救急外来は24時間やっているのです)。
それまで少しでも自分たちの仕事を片付けようという事に。
マダニ君おかげで、すっかりブログを作成する気分が萎えてしまい、仕方なくフォルマッジョ(チーズ)の名前を書き留める作業などをしていると・・・。

何処からとも無くひょっこりと現れたインテリメガネ君21歳(カッティーボ)が、突然こう聞いてきたのです。
「お前達、なんでここを出て行くんだ?」と。
もちろん、
「え?」
と訳がわからず返事も出来ないメガネ。すると、
「だから、お前達3ヶ月居るって言ってたのに、なんでここを出て行くんだ?今月で出て行くんだろう?」
と繰り返し詰問体制。
ひるみながらも、
「え?私たちは出て行かないよ?3ヶ月間はここに居るよ?」
と答える我々。
すると一瞬驚いたインテリメガネ君、
「お前達は、『ココ』に?『この家』に、留まるのか?それとも、『イタリア』に、留まるのか?」
とゆっくりした口調で質問し直してきたのです。
え?なんで?と思いつつ、
「いやだから、3ヶ月間、『この家に』留まるんだよ?」
と、これまたゆっくり答えたメガネ。

これを聞いたインテリメガネ君、急に目の色を変えて我々に説明し始めたのでした。
そう、今日2度目の予想だにしなかった仰天エピソードがこれから始まるのです。ふふふふっ。

「いいか?よく聞け?お前達は、この家に、3ヶ月間、留まる、と、言ったな?」
「si(ハイ)」
「でも、俺はこの上の階に、住んでいる、女友達に、聞いたんだ。わかるな?
ここの日本人、二人は、今月で、部屋を出て、そのあと、他の人に、部屋を、貸す事にしていると、大家が、言って、いるって。わかるか?」
「ええっ!!ホントに?」
「そうだ。だから、お前達は、今月で、この家を、出なくちゃ、いけないんだ。わかったか?」
「ええっ!でも私たち3ヶ月間ココに居るつもりなのに・・・」
「いや、でも友達はそう言っていたから間違いない」
「えええ!!そ、そんな〜。」

突然の「家なき子」宣言に、ダニパニックよりもさらにパニックになったメガネキョウダイ二人組。
ダニに負わされた心的外傷に加え、今度は家ですか?なんてこったい!
「どうしよう、どうしよう」
と、ただただオロオロするばかりの我々に、インテリメガネ君又の名をアレッサンドロ21歳は、
「判った!じゃあ、お前達がどういう風に大家に聞いてたかを細かく説明しろ!」
と言い放ち、我々のつたないイタリア語を何度も何度も聞き返しながら事の顛末を理解しようとしてくれたのですよ。そして、しばらくの丁々発止のあと、
「よし、なんとかわかった。
お前達はイタリア語がちゃんと判らないけど、俺はイタリア人だから大家と話が出来る!わかるな?
もう駄目かもしれないけど、俺が代わりに直接大家に聞いてやるからついて来い!」
とウインクしながら頼もしく言ってくれたのでした。
気分は、「はいっ!どこまでもついて行きますぜ親分っ!!」てな感じのメガネキョウダイ。
「さ、さすが我が家のカポ!(ドン)だね」
と二人してささやき合いつつ、先陣を切る彼の後にセッセとついて行ったのでありました。
(実際はもっといろいろごちゃごちゃあったのですが、それまでお話しするとただでさえ長い話が長くなりすぎるのではしょりました。あしからず。)

そもそも、なんでこんな事態になってしまったのかというと・・・。
実はメガネ、この家に留まるかどうかをちょっと前までかなり悩んでいたのだけれど(ご存知とは思いますけどもね)、その答えを「パスクワ」の後に聞かせてほしいと大家さんに言われていたのです。
で、メガネ達はてっきり大家さんが聞きに来るものだと思い込んでいて(もちろん、仲介してくれたミケーレさんもそう思っていたらしいのだけれど)、パスクワが過ぎても大家さんが一向に聞きに現れないのでおかしいなあ・・と思っていた訳です。
メガネ達としては「聞きに来ないのは、このまま何も言わなくても良いってことなんだな」と理解したのですが、大家さんサイドとしては「答えて来ないって事は他に移る気なんだな」と理解したらしいのです。なんてことだ。
まあ、少なからず大家さんサイドの姑息な思惑も見え隠れはしているのですが、それはあくまで推測なので、置いときます。

結局、我が家のカポ、アレッサンドロに従えられて大家さん宅まで訪れたメガネキョウダイなのですが・・・
大家のバスコじいさんは「ごめんね?知らなかったんだよ?ごめんね?」
と言い訳がましくあやまるばかり。
これにはアレッサンドロも怒り心頭に来たらしいのだけれど、他に既に貸す契約をしてしまったのでは、どうする事も出来ず。
メガネキョウダイは多分、今月一杯でこのネット環境の整った我が家を後にしなくてはならなくなったのです。なんてことだ。

部屋に戻るとアレッサンドロの怒りは頂点に!(笑)
「うちの大家は(バスコさんの事)カッティーボだし、Stronzo!!(英語のシットとほぼ同じ意味です)なんだ!ほんとに、Stronzo!!なんだ!いつも、お金お金お金お金で、部屋が空こうものならすぐ観光客に高く貸すんだ!」
と熱弁。
その後、我々はおへそのZecca(ダニ)を取ってもらいに病院に行かねばならず、待ち合わせの7時半に向けて軽くパンにハムとリコッタチーズなんかを乗っけて食べ始めたのだけれど、同じ部屋の中で、アレッサンドロとマッチョ君とホリ君の3人が我々を囲む形で大家さんの悪口大会を始めたのですよね。
我々はその3人の魔のトライアングルにはまり、食べるに食べれない苦しい状況。
3人は大家さんに対する日頃の鬱憤もあるようで、我々の話を肴に、罵詈雑言の嵐ですよ。
「あの大家はStronzoすぎる!Cazzo(似たような意味です)だ!」
「この日本人二人はイタリア語がよくわからないのに、あんな説明で判るはずが無い!」
「二人が勘違いしてもしようがない状況だったのに、『二人はイタリア語がわかってたはずだ』なんて言いやがった!そんな言い草あるか!こんなにゆっくりしか話せないこの二人がイタリア語を判ってるはずないじゃないか!」
「どうするんだ、この二人、今月でココを出されたら行くところが無いんだぞ!」
「上の階に住んでるイギリス人が出てったら、そこに住めるんじゃないのか?」
「いや、判らないぞ、どうするんだ!Cazzo!!」
なにげに我々もひどい言われようをされていたような気もするけれど、一応三人して心配してくれているらしかったです。
でもその合間に、かなり強い口調で質問もされたりするものだから、なんだか自分たちが犯罪を犯したような気分になるじゃないですか。まったく。
結局、ミケーレ達との約束の時間までには、ほとんど食べる事が出来なかったメガネキョウダイなのでした。

それにしても、なんであんなにみんな親身になってくれるのでしょうか?
家を追い出されるなんて、久しぶりだし(笑)大変なことではあるのだけれど、なんとなく嬉しくなったメガネキョウダイ。
カッティーボなアレッサンドロが、今日は急に頼もしいカポに見えて来るのだから、ほんと人って現金なものなのですよね。うんうん。


そんなこんなで、とりあえず我々、Stronzoな大家さんにお家を追い出される事になりました。
これにつきましてはほぼ決定事項なので、明日は荷造りに追われる事になりそうです。
そしたら、ブログの更新も今後はかなりゆっくりペースに・・しかもLAN環境も無くなるので、今後の更新は闇の中となりそうな予感です・・・。
とにもかくにも、そんな訳で、今日は楽しいフラッシニでの2日間を作成する事が出来なかったメガネなのです。あしからず。
ああもう、1時だ、ボナのって!


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