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2006年04月30日

部屋を探して三千里・最終章

昨日一日で怒濤のお部屋見学が終わり、メガネの借りるお部屋候補は2件。
ええ、たったの2件なのだけれど、メガネにしては素晴しい成果。それもこれも尽力してくれた友とミケーレさんのお陰なのです。
そんな中、お部屋探し最終日の今日・・・
朝から精力的にお部屋を探すのか?と思いきや・・・朝の9時にはお部屋を出て「サンタカテリーナの家(という名所)」に急いだメガネ。
だって今日はフェスタの日。
シエナではサンタカテリーナのお祭りがあるのです。
先日、6年前にお世話になった(そればっかりですね)恩師、その名も「カテリーナ」にお会いした際、このお祭りの事を教えてもらっていたメガネ。
本当はもっと余裕を持って見たかったのだけれど、引っ越しが明日では、なかなか落ち着く事も出来ませんとも。ええ、ええ。
それでも、年に一度のお祭りを見ない訳にはいかないと、カメラを持ってサンタカテリーナの家まで赴いたメガネなのです。

メガネの住むアパルタメントの住所は「ビア(通り)・サンタカテリーナ」。
ですから、サンタカテリーナのお家からは目と鼻の先。
お部屋の窓から身を乗り出せば、ばっちりお家が見えちゃう距離なのですよ?
フェスタのお話を聞いた当時は、
「近くて良いわね?すぐよ?すぐ!」
とカテリーナに言われていたのに・・・それも今日で一時お別れという事に。シクシク。
まあ、ギリギリ見ることができたので良しとしておきますけども。
このお祭りについては後日写真をたっぷり載せてお話ししたいと思います。シエナならでわの素敵なお祭りでしたよ?寒かったけど。ふふふ。
てことで、さあさあ!お引っ越し!お引っ越し!!

サンタカテリーナのお祭りの半分ぐらいを見学した頃、ちょうどマンマとの約束の時間となりました。
ええ、プリモポメリッジョですよ、プリモポメリッジョ!!
直訳すると「午後早いうち」。1時か2時??と思いきや、イタリア時間に換算すると「4時か4時30分」になりますからね、ご注意を。
メガネもイタリア人に習って4時過ぎにマンマの家に出発。
これで約束の時間頃に到着!という事になるのかな。
(イタリアでは、約束の時間の15分後ぐらいが正しい約束時間だそうですからね?本当ですよ??だってっちゃんと聞いたんだもん、イタリア人から(笑))

そうして、4時30分少し過ぎぐらいにマンマの家にたどり着いたメガネ。
早速マリーアントニエッタさんと一緒に車でアパルタメントまで。
アントニエッタさん曰く
「カンポからお家までは20分よ?」
との事。
「ええっ!ホントに??」
と驚く相棒。
「そんな事あるわけないじゃん」
と思うメガネ。
「そうよ、あの家に住んでいる女の子達はそう言ってるわ。私は歩いた事無いから知らないけど。彼女達はいつも歩いてカンポまで来るのよ?」
とアントニエッタさん。
「そうなんだ!!思ってたよりずっと、近いですねえ!!」
と喜ぶ相棒。
「本人歩いたことないんじゃ、ますます怪しいよ」
と思うメガネ。
「バスだとピアッツァ・グラームシまで5分、歩たら20分ね?」
とアントニエッタさん。
「わああ!いいですねえ!いいですねえ!近いですねえ?」
と、かなり嬉しそうな相棒。
「どうだかねえ、怪しいな」
と思うメガネ。

それぞれに違う思いを抱きつつ、アントニエッタさんの新品ピカピカ、皮の匂いがぷんぷんする車に乗り込み、一路お家まで。

車中からいくら外を眺めても、車が走る通りと、人間が歩く通りは当然違うので、なかなか正しい道のりが割り出せず悩むメガネ。
でも、どう見ても「20分でカンポはあり得ない」という確信は持ててしまいましたよ?
だって、家から一番近いというポルタ(門)「カモッリア」までで既に20分は要しそうな感じがするのですもん・・・。
そうして一人疑り深く用心するメガネを乗せ、車はついにお家に到着。

場所はシエナの外れの新興住宅地という感じ。建物もそんなに古くはない感じ。まあ、シエナ感覚で言えば新品ピカピカ?
「こっちよ?」
との声に従い、玄関をくぐろうとしたメガネ。と、
「キエ(誰)??」
と真上から声が・・・。
どうも同居人らしき人が上から覗き込んでいるみたい。
見た感じは、少し華奢な、くりくり巻き毛の可愛らしいイタリア人という感じの女の子・・と、何故かいかつい男の子が・・・。あれ、一緒に住むのは女の子だよねえ、しかも静かで聡明な(笑)。
そんなメガネの疑問を嗅ぎ取ったアントニエッタさん、
「あの子がこの家に住んでる同居人の一人よ?今、フィダンサート(直訳すると婚約者。でも恋人とかにも使う感じかな)が来ているの」
と教えてくれたのでした。
「ああ、なるほど」
と頷くメガネに
「そうよ、ここのアパルタメントには女の子が二人。今は一人だけだけれど。ここはとっても静かで良いわよ?いつもはとっても静かなのだけれど、今日はフィダンサートが居るのよね。」
と改めて説明を加えるアントニエッタさん。

部屋に入ると、ちょっとはにかんだ感じの女の子が笑顔で迎えてくれました。
なんか、可愛いい・・・。
そしてそのフィダンサート君とやらもにこやがにお迎え。
台所の様子をじろじろ見ているメガネ達に向かって
「僕はここの住人じゃないからね!僕はおまけだからね!」
と何度も言ってくれる彼。
「食器はどこにありますか?」
と相棒が聞くと
「いや、僕は知らないんだ、ごめんごめん!僕はおまけなんだよ!」
と気さくに答えてくれる彼。
今時のイタリアン少年というちょっと苦手な部類の人に見えたのに、なんだか優しくていい感じなのです。
彼女の方も、笑顔でいろいろ答えてくれて、メガネキョウダイが日本人だということもそんなに気にしていないご様子。
「うん、これならいけるかもしれないな」
と思ったメガネなのでした。

お部屋の方は、今までよりも少し狭いかな?程度のちょうどいい大きさ。
机も2つあるし、クローゼットも大きめのものが3つ並んでました。
クローゼットを見て、すこし6年前マンマの家で暮らた日々を思い出したメガネ。
そしてそして、マンマおすすめのバルコニー。
部屋は2階なのですが、目の前に大きな木が植えてあるので、ちょっと日陰な感じ。
でもバルコニー部分が1メートルぐらい前にせり出してあるので、空間が広がる感じで気持ちがいいのです。
もう夕方の日差しだったのであまりよく判らなかったけど、お天気がよければいい感じになりそうな予感。
台所はそんなに広くはないけれど、とても綺麗に使っている様子。
お風呂はあまり綺麗とはいえない古びた感じだったけれど、こちらも清潔に使っている様子が伺えました。
「う〜〜〜ん」
と考え込むメガネに、
「ねえ、ここにしようよ?ここに決めよう?」
とあっさりOKを出す相棒。
なんか珍しくかなり乗り気な様子なのですよ?
メガネ的にはアンナさんのトスカーナ風の部屋も気に入っていて、どちらにしようか決めかねちゃいました。

部屋から帰る際、アントニエッタさんが
「決めた?それとも考える??」
と聞いてきたので
「ちょっと考えます」
と答えたメガネ。
「そう、判ったわ。でも貴方達には時間がないのよね?もう明日引っ越さなくちゃ行けないんだから、そうでしょ??」
と笑いまじりにアントニエッタさん。
「そうなんですよ〜、はははは〜ん。」
と苦笑いのメガネ。
「それじゃ、明日の朝、いや、今日の夜の方がいいわね、連絡をちょうだい?『はい』か『いいえ』だけで良いわよ?考える時間は・・・・ん〜全然ないわね?でもまあ4時間ぐらいあるから、好きなだけ考えて電話してくれれば良いわ。」
とアントニエッタさん。
「はい、わかりました。ちょっとだけ考えて電話します」
とメガネ。

帰りしな、アントニエッタさんが歩いて帰る道筋を車で通って教えてくれたのだけれど・・・・ん〜〜〜!!!
どう考えても歩いて40分は固いでしょう?という距離。
20分でカンポなんてマラソン選手じゃなくちゃ着けませんよ!!
これは、バスが必須になりそう。
たった一ヶ月とはいえ、手痛い出費なのです。トホホ。

そんなこんなで、メガネのお部屋見学は終了。
マンマの家か、アンナさんの家か、フレスコ画の家か、どれかに決めなくてはならないのです。
ん〜〜〜!!悩む!悩みます!!
相棒は既にマンマの家に決定している模様。
めがねも、多分そうするのでしょう。
たった数時間でこの僅差は決められません。
なんだかんだとカンポで残りのフェスタも楽しんじゃいながら、だらだら答えを出すのを延ばしたメガネ。
でも最後の最後まで決めかねて、結局相棒の意見に賛成する事にしたのです。
これが、吉と出るか凶と出るかは後々のお楽しみ!てことで!

夜9時、マンマに「部屋借りる」の答えだけを伝え、メガネキョウダイのお部屋探しはこれにて終了!と相成ったのでした。
いやまだ、お引っ越しは残ってますけどね?
はてさて、どうなることやら。

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