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2006年06月02日

またしてもお引っ越しなのだ

ふううっ、疲れました〜。
Finalmente メガネはチェントロのビア・サンタカテリーナにある「男達の城」に帰ってきました。

さて「お引っ越し」というものは、得てして大変なものなのですが・・・・
今日のメガネは本当に朝からてんやわんやなのでした。

まず、昨日の時点でミケーレさんにお願いして、夕方にスーツケース等の大きな荷物を運んで頂く約束をしていたメガネ。
その約束の時間に向け、昨日は一日お引っ越し準備に勤しんだのでした。
そしてようやく準備も落ちついた夜10時頃、
「そういえば・・アンナさん(引っ越し先のアパルタメントの大家さんです)に『1日からお部屋を借ります』って確認の電話をしていなかった?!」
と気づいたメガネ。
ええ、あまりにバタついていたために、そんな重要な事すらすっかり頭から抜け落ちていたのです。
もちろん、引っ越し当日には「何時にお部屋に入れますか?」と連絡を入れる予定だったのですけども、よく考えたらそれよりなにより「私たちは明日から絶対の絶対の絶対にお部屋を借りに行きますから!」という意思表示をすべきだったのでは?と、思い至ったのです。
前回、その確認を「まあ、大丈夫でしょ?」という日本人的感覚で怠ってしまった結果、「予告無く部屋を追い出される」という憂き目に遭ってしまったメガネ(詳しくは1ヶ月前の「つぶやく」にてご覧頂けます)。
ここはイタリア。痛い目に逢いたくなければ、学習しなくてはなりません。

「すぐに、アンナさんに電話を!」と思ったものの、
「前回しでかしてしまったように上手く意思の疎通が出来なかったらどうしよう・・・(こちらも詳しくは1ヶ月前のお「つぶやくにて(笑))」
という新たな不安に駆られたメガネ。
お話上手な相棒は既に夢の中。
聞き取りは出来ても上手く言葉が紡げないメガネが電話して、果たしてちゃんと通じるのだろうか?また新たな混乱を招いたら??明日路頭に迷う事になったら???
なんて、ぐるぐると頭の中を不安ばかりが駆け巡り・・・
さんざん悩んだ結果、迷惑をかけてしまう事を承知でミケーレさんに電話をかけてもらう事にしたメガネなのでした。
ええもう、自分でもまったくもって情けないと思うのです。はい。
でもやっぱり、音声だけの電話というものは、つたないイタリア語しか操れない我々には厳しい試練なのです。しかも、1ヶ月の住処がかかっているとなれば、背に腹はかえられません(笑)。

そんなこんなで、連絡をして頂けるかどうかお相談してみたところ、
ミケーレさん達も前回の苦い経験から「確認だけはしておいた方がいいかも」という結論に至ったようで、「じやあ、電話してあげる」と言って頂けたのでした。
でも既に「アンナさんに電話をかけるには時刻が遅すぎる」という事で、明日の朝(つまり引っ越し当日の朝)に確認の電話をしてもらえる事と相成ったのでした。
とにもかくにも、ようやくホッと肩の力が抜けたメガネ。
引っ越し準備の疲れもピークを迎え、最後のカジーノ(うるさい)の晩を楽しみつつ(ええもう、たんまりと)、まんじりともしない眠りについたのでした。

チュンチュンチュン、明けて翌日(つまり今日です)。
朝9時から荷物を詰める準備を始めたメガネ。
一応スーツケースには詰めたけれど、その他冷蔵庫の品や、洗面所の品々など、当日も使わねばならないものが結構あるものなのです。
でも約束は夕方だし、ミケーレ時間に換算すれば軽く6時は超えるだろうと踏んでいたメガネ。
かなりな余裕を持って、のんべんだらりと荷物をまとていたのでした。

そんな穏やかな朝の10時少し過ぎ、
チリンチリンチリンと突如鳴り響く携帯の呼び出し音。
アンナさんとの連絡の結果報告かな・・・とドキドキしながら電話に出ると・・・
「ごめん、あのね、とってもとっても申し訳ないんだけれど・・・」
の始まり。
もしやお部屋が駄目だったのかな、と、そのまま乱れる胸を押さえつつ「うんうん、それで?」と続きをうながしたところ・・・
「すっごく急な話なんだけどね、教えてもらった電話番号に電話してみたら、なんかカイーニさん(メガネが借りるアパートメントの第二の大家さんである、バスコさんじいさん)にかかっちゃったみたいでね・・」
そうだ、確か昨日、アンナさんの電話番号を教えてと言われて、アンナさんの娘さんから受け取ったメッセージに記されていた電話番号を送ったんだった。
あれは、アンナさんじゃなくてバスコじいさんのだったのか!
「うんうん」
「で、なんかミケーレさんが荷物を運んで行くってお話をしたらね、カイーニさんが「ワシが運んでやるからいいよ!」とかなんとか言い出しちゃったらしくって・・・ほら、ミケーレさんの車だとアパルタメントの前まで許可が無いから行けないけど、カイーニさんの車なら許可があるから行けるんでしょ?」
そうだ、シエナチェントロは交通規制が厳しくて、一般車両は奥まで入れないんだった。でもチェントロ在住のバスコじいさんは入り放題だ。
「う?うんうん、それで?」
「それでね、『じゃあそうします』ってミケーレさんが言っちゃったみたいで」
「うんうん」
「で、カイーニさんがね、この後すぐに迎えに行くって・・・・」
「えっ!!」
「うん、だから急な話でしょ?」
「うんうん。えっ?すぐ??今?」
「うん、私も驚いたんだけど、ストップかけようと思った時にはミケーレさんはもう受話器を置いててね?だから、えっと11時に迎えに行ってくれるって?」
「えええええっ!!」
って、11時?11時って、あと正味30分ぐらいしか無いんですけど?
ミケーレさんじゃなくて、バスコじいさんが来てくれるんですか?えっ??
いや確かにアパルタメントの前まで運んでもらえるのは嬉しすぎるぐらい嬉しいけど。
・・11時ですか。
だいたい、なんでそんなに優しいんですか?バスコじいさんはっ!
悪い大家さんじゃなかったんですか??(これも1ヶ月程前のブログにてご覧頂けます)
じいさん、メガネにとってはいい人過ぎますよ??

それにつけても、ミケーレ時間に合わせての〜んびりと構えていたメガネキョウダイ。
相手が時間に厳しいアンナさん系列のバスコじいさんとなると・・・もう時間がないっ!!急がなくっちゃっ!!
しかも、バスコじいさんの車は白い「フィアット・パンダ」なのですよね?
メガネの特大スーツケース2つ、乗っかるんですか?
そのうえ、その他の荷物も山ほどあるんですけど?・・ダイジョウブナノデスカ?

またしても頭の中に不安の渦がぐるぐるとぐろを巻き始めたメガネ。

ううん!でも今はそんなんで悩んでいる暇もないのです。
ゆったりと飲んでいた紅茶もほっぽって、大急ぎで袋に荷物をばっさばっさと詰め込みはじめたメガネ。
あまりの慌てぶりに、どの袋に何を詰め込んだのかすらわからなくなっちゃいました。
とにかく、まとめてまとめて!と超特急で荷物をなんとかまとめると、スーツケースをエレベーターにゴロゴロガシャン!と載せ,1階へ。
とりあえずメガネのスーツケースだけでも玄関先に置いておくから、と階段をドカドカ下りた所、
目の真ん前、玄関の磨りガラスになにやらこんもり太ったバスコじいさんらしきシルエットが・・・
「OH Dio Dio!! もう来ちゃったよ!」
ガチャン!とドアを開ければ、
「ボンジョルノ!」
と、ニコニコ顔のバスコじいさんその人が立っているではないですか!
メガネも引きつる笑顔で
「ボ・ボンジョルノ!」とご挨拶。
そして、「荷物があるからちょっと待ってて下さいね?」と言いおいて大急ぎで2階へ。
0602.004.jpg
メガネの声に、相棒も
「もう来たの?時間前だよ??さすがセネーゼだよね?あっ違うかな?アンナさんの血筋かな?」
と訳のわからない事で感心しつつ、スーツケースを持ち出したのでした。

次々に出てくるメガネの荷物に目を丸くするバスコじいさん。
0602.005.jpg
それを尻目に、小さな小さなフィアット・パンダに荷物を詰め込むメガネ。
それはまるでジグソーパズルのようでした。
最後はバスコじいさんも参加して
「ここは、そうじゃない!そのスーツケースはここから入れて、こう立てれば良いんじゃよ、ほらほら!」
「こうですか?これでいいですか?」
「あっ、入った!入ったよ!凄いね小さいのによく入るよね!!」
なんて言い合いつつ、どうにかこうにか荷物とメガネ二人のはめ込みを完了。
さあ、出発!と相成ったのでした。

0602.006.jpg
狭い車内では、バスコじいさんの質問攻撃にしどろもどろになるメガネ二人。
「トスカーナは何処を見に行ったんじゃい?」
というお話から、シエナの付近に素敵な教会があるので是非見に行くように、とか、ドゥオーモの下にも新たに見に行ける地下美術館が出来たのだとか、モンテディパスキィの本店の奥には素敵な塔があるだとか、シエナの最新観光情報にまで発展。
「シーシー」
言いつつも、頭の中にメモを取るのに必死ですよ。
そうこうしているうちに、あっという間にパンダはアパルタメントの目の前に。
山積みの荷物を慌ててを降ろすと、
「じゃ、わし、鍵をもってくるから!」
とバスコじいさんはブロロロロッと去って行ったのでした。
・・・風のようでしたね。
いや、一瞬の台風のような感じだった、かな。
バスコじいさんの起こした台風一過で心の中にパアッと青空がひろがったメガネ。
何とも言えないいい気分になれちゃいました。ありがとう、バスコじいさん!

バスコじいさんが鍵を持って来てくれるまでの間に、荷物を部屋の前まで運ぶ事にしたメガネ。
まずは小さな荷物からと階段を上がったり降りたり、ふうふう言いつつ運んでいると・・
「チャオ!コメスタイ?(やあ、元気かい?)」
と、突如妖精のごとく舞い降りて来たのは、ドルチェ・ホリ君(アパルタメントの同居人です)。
ああ、やはりいつ見てもホリ君は甘いのですね。
一通りご挨拶を済ますと「ちょっと用事があるからっ!」と走り去ったホリ君。
「また、ホリ君とのドルチェ・ビータが始まるのだねえ」なんて相棒と笑っていると、用事とやらは一瞬で済ませたらしく、またしても妖精の羽で舞い戻って来たホリ君。
「何か手伝いは要る?重い荷物持とうか?」
なんて甘い声をかけてくれちゃうのです。ふふふ。
で、結局メガネの重いスーツケースを運ぶのを手伝ってもらって、3人であっという間に3階まで。

ホリ君が開けてくれた玄関を抜けると、1ヶ月ぶりの懐かしのお部屋・・・

の目の前に、ア・アンナさん???
そうです、素早いアンナさんファミリー。お部屋の料金を徴収すべくボールペンを右手に、領収書を左手に開いて、メガネが現れるのを今か今かと待ち構えていらっしゃったのです(笑)。
「ボ・・ボンジョールノ!」
とまたしても引きつった笑顔で挨拶するメガネに
「ボンジョルノッ」
とニコニコ顔のアンナさん。
そしてそんな二人を監視するかのように見守ってくれているホリ君(きっと我々の事が心配だったのでしょう。本当にお母さんのような人です)。
そして、その場になってから、あまりの急展開にお金すらまだ用意していなかった事に気付いたメガネキョウダイなのでした。
OH!Dio!Dio!!

いやもう、本当にあれよあれよという間に気付いたらアパルタメントの部屋の前に立って居たという感じで・・・まさかお昼前にお引っ越しが終わってしまうとは思ってもみなかったメガネ、
まさに、つむじ風のようなお引っ越しなのでした。ほんとに。
そして、人間のつながりというか運命の糸みたいなものを改めて感じざるをえないメガネキョウダイなのでした。ほんとに。

あ、そうそう、
アンナさんには平謝りしてお部屋の料金ン支払いを明日以降に延ばしてもらいましたので、ご安心を。
きっと明日の早朝、アンナさんの娘さんであるパオラさんがトントントンッと軽快なノック音でメガネを起こしてくれる事でしょう。うん、きっと、絶対、間違い無い。

てことで、本当は午後からも盛りだくさんだったメガネキョウダイですが、ここまでにいたしたいと思います。
画像も無くてごめんなさい。明日余力があったら入れてみます。
それではみなさんボナのって!


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コメント

メールしようと思いつつ忘れてました。6月2日は祝日、3日は土曜なので、銀行は5日まで閉まってます。
何はともあれお引っ越し無事すんで良かったですね。

pallinaさん、こんにちは。
そうなのですね、今日は祝日だったのですね?フェスタディナツィオナーレなのですね?
どおりで通りのお店が軒並み閉まっている訳です。
銀行の方は昨日引き落としをしたので大丈夫なのですが・・・食材のお買い物が・・・CONADやってるかしら?アセアセ・・

お引っ越しも無事済んで、やっとホッとしたメガネ。
今日はのんびり・・と思ったら意外とする事があって全然のんびりできていないメガネキョウダイなのでした。
心配して下さってありがとうございます!

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