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2006年06月03日

静かになった我が家!??

みなさん、こんばんは。
今日もシエナはとんでもなくさぶかったです。ブルブル。
フィレンツェの最低気温が11度だそうですから、シエナの気温は絶対に間違いなく10度を切っていたと思います。コートが要りますよ?コートが!!
町なかでは出店のマフラーが飛ぶように売れてました(もちろんドイツ人に)。
今日は風もビュービュー強かったので、体感温度はもっともっと低く感じちゃいました。
みんな体を縮こまらせて歩いてましたもん。
トスカーナのとある街では最低気温が4度だったとか・・6月にイタリアで4度!!
もう絶対に今年の天候はおかしいのです。

さて、4月から書き飽きた「シエナは寒い」話は置いといて、
昨日のお引っ越し話の続きをしなくては!

アンナさんがメガネ達からお金を徴収できず、がっくりと肩を落として帰って行った後の事。
ドルチェホリ君との再会をよろこび、お部屋の前でしばし立ち話。
「あっちの家はどうだったの?過ごしやすかった?」
とのドルチェな問いに
「うん、とっても。でもね、二階がとんでもなく煩かったんだ〜」
と答えたメガネ。
それにホリ君が
「そうか、それは良くなかったねえ。でもこの家は多分すごく静かだよ・・・」
とちょっと残念そうな憂い顔での微笑んだのです。
言い方がなんだか寂しそうだなあ、と思ったメガネ。そのまま話を促すと
「実はね、アレッサンドロなんだけど、もう居ないんだ・・・」
と、ポツリ。
「えええっ!!」
とナチュラルに驚くメガネ二人。
続けざまに
「アレッサンドロが居ないって??なんで!!」
と問い詰めモードに。
だって1ヶ月前「それじゃあ、また1ヶ月後にね?」なんて言って別れたんですよ?
それが「居ない」ってどういう事かと思うじゃないですか?
そしたら、ホリ君
「うん、彼は1週間ぐらい前にここを出て行ったんだ・・」
と右斜め下に目線を落としながら、またポツリ。
「なんでまた!だって!ええっ!!アレッサンドロ本当に居ないの!」
と問うと、
「彼は2つの試験が先月あってね、それでこの部屋の支払いが出来なかったんだ、だから出て行ったんだ・・」
とホリ君。
う〜〜ん、ハッキリと意味がよく分からないけれど(ええ聞き取れなかったのですね全然)、とにかく我がアパルタメントのカポ(ボス)、カッティーボだけど心優しきインテリメガネ君21歳はどこぞへ出て行ってしまっていたようなのでした。
なんてことだ!
居れば腹は立つけれど、居ないと寂しすぎますよ?
「そんな!アレッサンドロが居ないだなんて、残念だよ!残念すぎるよ!」
と心のままにホリ君に訴えるメガネ。
ホリ君も、飼い主の居なくなった犬のような顔で
「うん、残念だよね。ほんとに残念・・・」
とまたポツリ。
そのまま黙り込む3人。

そうだよね、我々よりもホリ君の方が寂しいんだよね、だって自分の主だったんだもんね・・・。
あまりに哀れな様子のホリ君に、じっと憐憫の瞳を向ける事しか出来なかったメガネキョウダイなのでした。

そんな訳で、1ヶ月経って戻ってみれば、我がアパルタメントには、ふんぞり返ってガッチリ腕組みのまま「ディンミ!(なんだ?言ってみろ!)」がトレードマークだったカポの姿は無く・・・。
なんだかちょっぴり寂しい気分なメガネキョウダイなのでした。
悪ガキ程可愛いって、ホントなのですよね。うん。


その後、心に何とも言えない秋の空のような物悲しさを抱えつつ、お部屋の整理に勤しんだメガネ。
台所の棚に日用雑貨をガサガサと置きに行ったところ・・・

ガチャガチャッ!バタン!
と何の前触れも無く開けられたアレッサンドロの部屋のドア。

そして、中からヌウッと姿を現したのは・・・・
カッティーボなインテリメガネ君21歳、ではなく
ヒョロリと背の高い(多分2メートルぐらいはあると思う)、ススキのような細身の、インテリじゃないごくごく普通の四角い銀縁メガネをかけた、もさもさ頭の、おひげもじゃもじゃの、だけどなんとなくというかかなりいい感じに味のある風情を醸し出している(例えて言うならエンゾさんの奥さんの考古学者のガブリエラさんと良い勝負な感じの)、
アバスタンツァ(充分にというかなかなかというか)おっさん???なのでありました。

瞬間、彼の風情が心にカッキーン!とヒットしたメガネ。
瞬きもせず、まじまじと見つめ続けてしまいました。
そんなメガネに、
「ぴあちぇーれ(はじめまして)」
とこれまた味のある声で、ちょっと照れ気味のご挨拶が降って来たのです。
「うん、ホリ君とはまた違ったイギリス風のイタリア語なんだね」と思いつつ
「ピアチェーレ」
と我々も日本風のイタリア語でご挨拶。
続けて彼が、
「ぼくのなまえは・・・・」
と言うので、
「だから、『アバスタンツァ・おっさん』だよね?」と思ったメガネ。
しまった、そんな事考えてたから、本名全然聞いてなかった!

まあでもとにかくお返事をしなければ、と慌てて返した我々の自己紹介に、
「多分、貴方達の名前、僕覚えられないから、また聞くとおもいます」
とニイッと歯を見せて笑う彼。
すかさず「多分、私たちも忘れちゃうと思うので・・・」と答える相棒に、
「いやもう、彼の名前は『アバスタンツァ・おっさん』だからね。うん、もう覚えたから。」
と、こっそり思ったメガネなのでした。

ということで、我が家の同居人は、カッティーボ・インテリメガネ君21歳から、木陰のように穏やかな植物系のアバスタンツァ・おっさん(年齢不詳)となったのでした。
どうしてこうメガネのまわりは味がある人が多いのでしょうか。
カポの居なくなった穴を穏やかな植物が埋めてくれたお陰で、我が家の「騒がしい率」は急降下の模様です。
とりあえず2日間暮らしたけれど、今の所は居るのか居ないのかわからないぐらいアバスタンツァ・おっさんは静かに光合成をしている模様です。

「メガネ達と入れ替わりでこのアパルタメントに入居したイギリス人は、間違いなく感じが良いからね?」
と教えてくれたホリ君。
うん、確かに植物ってあるだけで心が癒されるものね。
まあ、ホリ君にかかれば誰でも「感じが良い人」になると思うんだけど、アバスタンツァ・おっさんとはメガネも上手くやっていけそうな予感なのです。

あ!そうそう、同居人の新顔はもう一人居たのですよ。
アレッサンドロと入れ替わりに入って来たというドイツ人が。
ホリ君曰く、彼については・・
「まだ会ってないから、彼が感じ良いか悪いかはわかんないんだよね」
なのだそう。
あれ?神出鬼没のドルチェホリ君にしてはこの答えって珍しいな・・と思ったメガネ。
でも実際にメガネもこの二日日間で、そのドイツ人を見かけたのはたったの2回だけ。
しかも、後ろ姿と通り過ぎた一瞬の姿のみなのです。
彼はサングラスなんかかけちゃって、今時の「自分ってカッコいいんだぜ!」と理解している若者風。しかもまたしてもかなりハンサムさんな感じみたいです。ふふふ。
でも、未だに挨拶すらした事が無いメガネ。まあ、逢わないのだから仕方が無いのだけれど。
今のところ完璧に謎な人な彼。
それこそほとんどアパルタメントに居ないようなので、逢う機会も少なそうです。
もしかしたら、このまま挨拶する事無く終わっちゃったりして・・・なんて思う今日この頃なのです。
それはそれでまた、面白いかな?うん。

そんなメガネのアパルタメントでの新たなる生活。
1ヶ月前とほとんど同じなのに、なんだか違う所に来てしまったように様子は変化したみたい。
これが吉と出るか凶と出るかは、後になってのお楽しみ。


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コメント

騒音住人がいないから吉!常時接続だから吉!中心に近い(ですよね)から吉と私は吉ずくめだと思います。

植物系おじさんの光合成中の想像イラストをリクエストします!(爆)

pallinaさん
こんばんは!
アバスタンツァおっさん、実はカメラに撮ると若い事が判明いたしました(笑)。
でもなんで実物はあんなに老成しているのだろう・・不思議。
そうですね、相棒にリクエスト伝えておきます。

新しいお家については、また慣れるのに時間がかかりそうです。
でも2階が静かなのは本当に助かります。それだけで幸せな気分になれるメガネなのです。

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