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2006年05月12日

発表会に行こう! 前編

先日友と逢った際、例のすね肉をかじりながら、
「あのね、この間逢ったシエナの近くの素敵なお家に住んでるエンゾさんって覚えてる?彼の息子さんがね、通ってる音楽学校の発表会みたいなのをするんだって。それでね、それを見に来ないかって誘われているの。」
という話に、
「へえ、いいねえいいねえ、行くんだ?行ってきなよ〜。」
とムシャムシャしつつ答えたら、
「いやいや、だからメガネキョウダイも誘われているの!」
との事
「ええええ!??」
って、食べたもの飛んじゃいますよ?

そんな訳でメガネキョウダイ、一度しかお会いした事の無いエンゾさんのお誘いで、その発表会とやらを見に行く事と相成ったのでした。
そもそもが、どんな形式で、どのような場所で開かれる、何のための発表会なのかすら全くわからない状態なのですからね、まあとりあえず色んなレンズを携えて一路待ち合わせ場所であるチェントロのピアッツァ・デル・サーレまで赴いたメガネなのでした。

友との約束時間は4時40分。おそらく5時ぐらいになるんだろうなと見当をつけたメガネ、近場のバールに入って時間をつぶす事に。

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それがここ。「La Vecchia Dogana」
中に入ると、驚きの広さ。
普通バールというと、椅子席が数席とあとはカウンターなんていう縦長式の10から20畳ぐらいの大きさなのですが、ここは椅子席が1、2、3ざっと数えて30席ぐらい?お部屋も2部屋ほど続きの間があるようで、とにかく「だだっぴろい」という感じ。
でも時間のせいかお客さんは誰一人居ず、奥の間に備え付けられた巨大テレビでは、このごろよく目にする「男女が何十日も一緒に暮らしてそれを皆で見学する」というような趣旨のよくわからない娯楽番組が、これまた巨大な音声とともに流れているのでした。
その真ん中あたりに位置するカウンターでは、生活に疲れた雰囲気を醸し出したちょっとやさぐれた風合いのおばさまが佇んでいるのでありました。

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早速、メガネはカプチーノを、相棒はレモンティーを頼んで近場の椅子席へ。
エスプレッソマシーンをガタンガタンいわせながら、めんどくさげにカフェを煎れてくれるおばさま。
そうして「はいできたっ、ふうっ」といった風情でガチャンと置かれたカプッチョをいそいそと取りに行ったメガネ。

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今日は朝から天候が悪くて、外の気温もかなり低そう。
冷えた体を少しでも暖めるため、とにかく一口!ゴクリと飲んだのですが・・・。

「・・・・ま、まずい〜っ!」

いや、確かにね、確かにおばさまは面倒くさそうでしたよ?
そして確かに、いい加減〜な感じで煎れてましたよ?
でもね、カプチーノって基本的にはあんまり変わらないじゃあないですか?そんなに大きくはね?普通のバールではこんなもんかな?って、あるじゃないですか?
それがですねえ、メガネ的には驚きの、記録的なまずさだったのです(笑)。
イタリア上陸以来初めて経験するお味のカプチーノ。
とにかく、味が薄くてしゃびしゃびしているし、ミルクはほとんど泡だし、生ぬるいし・・・。
こんな風にカプチーノが煎れられるだなんて、ある種才能があると思いますよ、おばさま。
閑散としてる訳だよねえ・・・。

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メガネも「何処で飲んでも同じ味」のティーバック紅茶にしておけば良かった・・。

あ、イタリアでは基本的に紅茶はティーバックで出てくるんです。だから、まあ美味しくもないけど、まずくもない訳なのです。
はあ・・・。寒いからグビグビッと飲んで暖まりたかったのに・・・
結局、あまりのまずさ加減にメガネは一口しか口にする事ができなかったのでした(もったいないとは思いましたよ?でもほんとにそのぐらいまずかったんですよ?ほんとに)。

ということでこちらメガネが一番お勧めしたくないバールですので、皆様もシエナにおいでの際は気をつけて(笑)。

さて、そろそろ来るかしら・・・。

約束の時刻は4時40分。現在時刻は5時少し過ぎ。
「約束時間には、やっぱりぜったい遅れるから!」
と予めメールをもらっていた事だし、もう少し遅れてくるだろうな・・と思いつつ男女共同生活のテレビを見入るメガネ。
「そろそろ来るかもしれないし、ここだと見つけられないかもだよ?」
と心配する相棒。
あまりに心配そうなので、とりあえずバールからは出る事に。
そんなメガネ達をあざ笑うかのように、吹きすさぶ寒風・・・。

それから冷たい石の上に座り、さらに冷たい外気にさらされつつ待つ事30分。
時刻はだいたい5時半ぐらい?

「なんでバールの外に居るの!??」

の声とともに、ようやく待ちわびた友とミケーレさんが登場。
そんな頃には
「ねえ、唇青くなってるよ?大丈夫?」
と心配されてしまう程、凍えきっていたメガネなのでした(笑)。
友曰く、
「なんで今回は、約束の時間に30分追加してくれなかったの!??」
との事。
ほんとだよね、なんでなんだろう・・・と思ったメガネ。
いやでも、30分追加してもまだ足りないし。ねえ?ふふふ。

そんなこんなで、まだまだイタリア人と付き合うには修行が足りないメガネキョウダイ。
イタリア風待ち合わせには、多くの経験と野生のカンが必要なのです。
もっと経験値を上げなくては・・・。

こうして「今度からは何があっても30分は追加計算するよっ!」と心に誓ったメガネ2人。
・・・待てよ?・・40分でも良いかもしれないかな・・・。
・・・いやいや、50分?(笑)
あとの細かな微調整は、やはり野生のカンを磨くしか無いメガネキョウダイなのでした。


で、肝心の続きはどうなるのかな??

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