メガネキョウダイ、つぶやく

さて、今日はミケーレさんがフェスタに出店を出すと聞いて、
「castellina in chianti」というシエナ近郊の小さな街に出店の見物がてらお出掛けする事にしたメガネ。
バスの時刻は１１時。そして帰りは１３時２０分。バスの所要時間が４５分という事で、たった３時間ほどの滞在になる予定。
準備万端整えてピアッツァグラームシにあるビリエッテリア（切符売り場）まで、勇んで出掛けたメガネキョウダイなのでした。

スタスタと歩いている途中、

「ねえねえ、空にエックス文字が見えるよ？」
と言われ，空を仰いだメガネ。
今日は久しぶりの快晴で、気温も少しだけ高いみたい。
街歩きもきっと楽しめそうだね・・なんて思いつつ
「castellinainchiantiまでのチケットを２枚下さい！」
と元気に受付のお姉さんに言ったところ・・・

「今日はバス無いわよ？」
のお言葉（笑）。

もちろん、聞き間違いかと思ったメガネ、
「えっ？今日無いの？バスが？カステッリーナ・イン・キャンティだよ？」
ともう一度ゆっくりと聞き直しです。
それを聞いた受付のお姉さん、いかにも面倒くさそうに
「そう、だから無いのよ？」
とまたしても無情なお答え。
「えっと、今日は、バスが。走ってないの？？」
それでも食い下がるメガネに、
「そうよ、走ってないの！」
とちょっとやけくそ気味に答えてくれたお姉さんなのでした。

「・・・・・・・・・・・・・・・」
しばし無言で見つめ合う二人。

まあ、無いものは無いのだからしょうがないよね？
それでもあきらめきれない相棒、もう一度引き返して「平日は走ってるの？」と聞いてみたところ、「平日は走っているわ」との答えが帰って来たそうな。
行きがけに見上げたあの青空のエックスはつまり、これを予言したバッテン印だったのね・・。

ということで、メガネのお出かけは、ピアッツァ・グラームシにて終了と相成ったのでした。ふふふふふっ。
日曜日も走ろうよ！バス！

その後、やっぱり諦めきれない我々は、カンポ広場にあるインフォルマッツィオーネまで出向き
「あの、カステッリーナ・イン・キャンティに行きたいのですけれど、どうすれば良いのですか？」
と聞いてみたのでした。
すると受付のお姉さんは
「そうね、今日は日曜日だからバスが走っているかはわからないわ。ピアッツァ・グラームシに行って確かめないと」
とニッコリ。
ええもう我々行って来たんですよ、そこに。それでバス無いって言われたんですよ、既に。
仕方なく事の顛末を説明したところ
「それじゃあ行けないわね」
とアッサリ。そうですよね、無いですよね、無いって言ってたんですものね。
でもそれじゃあ、インフォルマッツィオーネまで来た意味が無いじゃないかと、
「アローラ、電車は出ているの？電車では行けない？？」
と尋ねたメガネ。
それにお姉さんは大変残念そうな顔をしつつ
「あのね、とっても申し訳ないのだけれど、街までの電車は出てないの。あ、でもね、ここの（と後ろから地図を出して来て）このカステッリーナ・スカーロという街までなら出ているわ。凄く本数は少ないけどね？それで、そこからは・・・本当に残念なのだけど、何も交通手段が無いから歩いて行くしか無いわね。」
とおっしゃったのでした。
ええ、事前に「スカーロ」の事は調べてたんですけど、スカーロからキャンティまでは１１キロもあるんです。
１１キロですよ？
その距離（しかも地図で見る限り険しい山道の予感）を１１キロも歩くのはさすがにちょっと・・・・・。

てことで結局、頼みの綱のインフォルマッツィオーネからも救いの糸は垂らされず。
本日のカステッリーナ・イン・キャンティ行きは敢えなく中止となったのでありました。ふふふ。
これぞ、イタリア。
さて、今日はどうするかなあ・・・。

とりあえず、お家に帰ったメガネ。
すると、廊下でアバスタンツァおっさんが、洗濯物を干しているではないですか？

今ならいけるぞと激写！
これがアバスタンツァおっさんなのです。
なかなか味があるでしょう？ふふふ。

そうそう、「食べる」にてローマのお話を昨日追加しましたので、興味のある方はどぞ。